一本の針で高血圧を直す「世界発の治療法」とは?

薬が効かない高血圧について全く新しい治療法の開発が急速に進んでるという。
先端が電極となっている針で患部を焼き切って病気を治そうという新しい試みである。

【テレビ 報道特集】が高血圧治療の最前線を取材

血圧147は健康?
今年4月、日本人間ドック学会の報告書をきっかけに、高血圧の基準が緩和されたと注目された。
しかしながら、両手放しで喜ぶのは危ないかも知れない。

■基準数値にはバラツキがある。

●日本人間ドック学会が提示する健康血圧の上限は147。
●医療現場では、上の血圧で140未満。
●日本高血圧学会のガイドラインは140。

この誤差により医療現場では上の血圧で140未満を健康の基準としているが、
147以下なら高血圧ではないという誤解を生むことになってしまったのである。

日本高血圧学会のガイドラインは今迄75歳未満の患者の場合、これまで治療の目標値は上が130未満、下が85未満だったのが、今回、上が140未満、下が90未満に緩和された。

これにより治療目標の基準と薬を飲み始める基準がほぼ同じになり、国民にわかりやすいものとなったが血圧130から147までの高血圧グレーゾーンが増えた。

この高血圧グレーゾーンに安心している人をどう扱うかが今後の問題になってくる。
この高血圧グレーゾーンに安心している人が今後「心筋梗塞」や「脳卒中」にならない保証はない。
手放しで安心するのではなく、転ばぬ先の杖として生活習慣を見直すなどの自覚が必要である。

日本人間ドック学会は基準範囲内になったからといって治療を受けなくてもよい、薬を中止してもよいわけではないと国民に呼びかけている。

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原発性アルドステロン症とは?

番組では、横澤さんという方にスポットを当て取材をした。
横澤さんの高血圧とのつきあいは長く、20年以上に及という。

20年もの間、毎日欠かさず朝と晩、降圧薬を飲み続けているがそれでもここ2〜3年は血圧の上が170〜180と上がってしまい、
降圧薬も1錠から2錠、3錠、4錠と徐々に増え続けていったという。

横澤さんは、このままでは「薬漬け」になるのでは?と心配し、大学病院で検査。
それまでは、多くの人がかかっている普通の高血圧だと考えていた。

しかし、大学病院で告げられた病名はこれまでに聞いたことのない「原発性アルドステロン症」という病名。

ほとんど知られていない病気だが、この「原発性アルドステロン症」は決してまれな病気ではなく、高血圧症の患者は全国で推定4000万人のうちの、およそ1割(数にして400万人ほど)がこの病気の患者であるという。

患者は降圧薬を長期間服用しても種類を増やしても、血圧をコントロールできないそうだ。
横澤さんの降圧薬も効かなくなっていったのもそのためである。

この「原発性アルドステロン症」という病気は、アルドステロンというホルモンが深く関与している。

高血圧の降圧薬を3種類飲んでも血圧が150未満に下がらないという場合は、かなりの確率で
「原発性アルドステロン症」であることを考えたほうがいい。

若くても(50代未満)1回目に来たときの血圧が160とか150という人は、
一度はホルモンをチェックをしたほうが良いという。

アルドステロン症 治療法の内容とは

「原発性アルドステロン症」は腎臓の上にある副腎から高血圧を引き起こすホルモン「アルドステロン」が過剰に分泌されることによって起こる。

病気を引き起こす原因の1つが副腎にできた良性の腫瘍であり、この腫瘍をターゲットに治療が行われる。

患者の体への負担を最小限にして根治を目指すこの治療法は、治療は放射線診断科を中心に内科なども加わったチームで進められる。

CTのモニターを見ながら慎重に副腎にできた腫瘍を目指し、何度かに分けて針の先からラジオ波と呼ばれる電気を流して腫瘍を焼いていく。

この治療法は開発中のもので厚生労働省の承認を得るため有効で安全な治療法かどうかなどを確かめる治験中であるという。

早期の段階で治療すれば、完治する可能性が高い病気だが、放っておくと重い合併症を引き起こす確率が高く、普通の高血圧症の患者に比べ、脳梗塞が4倍、心房細動や不整脈は12倍にもなると言う。

傷口は2〜3ミリの傷が一カ所背中についているだけ。
治療を受けた患者は、翌日には普通の生活を送ることができる。

8人の患者がこれまでに治験に参加。
現時点で全員が原発性アルドステロン症の症状が見られないと言う。

来年からは慶応義塾大学病院など5つの病院でさらに38人の患者が参加して、安全性と有効性を調べる治験が進められる予定だという。

この治療法、今から3年後くらいまでに公に認可された保険治療として世の中に提供できることを目標にしているという。



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