「尿1滴」がんの早期発見を九州大学が発表。
尿1滴、驚きの「がん」診断法が発見された
体長1ミリの線虫が、がん患者の尿の匂いを好む性質を利用し、
がんの診断ができることが判明しました。
使う尿は一滴だけです。
7割から8割の線虫ががん患者の尿に集まり、健常者の尿からは逃げました。
この方法による発見確率は、95.8%にもなりました。
高額な「がん診断」はもういらない時代に?
出典元:http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/
lab/SustainableAgriculturalProduction/
ステージ0と1の初期のがんは、
血液検査での発見率が0%から33%であるのに対し、
線虫の検査では発見率が88%でした。
この検査が実用化された場合、がん検査の費用は100円から数百円程度になり、
わずか1時間半ほどで検査結果が出るようになると見られています。
最新の医療機器よりも確実にがん患者を見分ける「太古の生物」
がん患者にはなんらかの分泌物のせいか、特有の匂いがあるということは、
臨床現場でかねてから知られていました。
これに注目し、犬でがん検査を試みたところ、
犬の集中力が続かず、1日に5検体しか調べられなかったそうです。
線虫は犬と同等の1,200種以上の嗅覚受容体を持ち、
匂いに対する走性行動をすることから、犬よりも確実に判断できます。
早期ガンも尿1滴
がんの匂いは、血液や尿、呼気など様々なところから発せられます。
その中で採取が一番容易な尿で検査が試みられました。
患者の尿20検体と健常者の尿10検体で調べたところ、
すべてのがん患者の尿には近づいて行き、すべての健常者の尿には忌避行動を示しました。
ステージ1の早期がんの患者の尿にも反応したことから、早期がんも発見できることが期待されます。
嗅覚神経を破壊した線虫で実験したら、患者の尿には近づきませんでした。
また、嗅覚神経を調べたら、患者の尿に明らかに強く反応していることが判明しました。
ステージゼロ早期がん、95.8%脅威の発見率
がんと診断できる確率は95.8%で、健常者を健常者と診断できる確率は95.0%と、
いずれもたいへん高確率でした。
しかもこの方法では、従来のがん検診では見逃されていた早期がんも、
発見できる可能性があります。
がん患者24例中の12例はステージ0か1の早期がんでしたが、すべて正しく判断されています。
尿の採取にあたっては、食事などの特別な条件はありませんでした。
通常の健康診断で採取した尿を使えるということになります。
医療機関に行く必要もないため、地域間の格差もありません。
一日も早い実用化が期待されます。
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