夏に多い汗かき子供の蕁麻疹、中には重傷な例も…原因と対処法。
親子にとって蕁麻疹は大敵
子供の肌が赤くなっている、皮膚に小さなぶつぶつができて
かゆがっているなど、蕁麻疹は子供に多くみられる皮膚のトラブルの一つです。
何度もかきむしってしまったり、強烈なかゆみのために
夜眠れなくなってしまったり、親にとっても子供にとっても辛いものです。
夏場は汗をかく機会が多いため、汗によって肌がさまざまな刺激を受け、
蕁麻疹を起こしやすくなってしまいます。
蕁麻疹の鍵を握るのは「マスト細胞」
蕁麻疹は、さまざまな原因によって引き起こされる
蕁麻疹の起こるメカニズムは、人間の体内にある
マスト細胞とよばれる細胞が鍵をにぎっています。
マスト細胞は、血管付近に存在する細胞で、
中にヒスタミンと呼ばれる血管を広げる作用をもつ物質を含んでいます。
マスト細胞が刺激を受けることでヒスタミンが分泌され、
血管を広げることで皮膚が赤くなったり腫れあがり、
ヒスタミンによって痒み神経が刺激されて皮膚がかゆくなってしまいます。
重篤な症状に発展してしまうと、全身がはれ上がったり、
のどがかゆくなって声がかすれたり、
呼吸が苦しくなるなどの症状が現れることもあります。
全身にわたるじんましんや呼吸の異常などは
アナフィラキシーショックと呼ばれる
アレルギー性の症状である場合もあるため、
急いで病院を受診しましょう。
ヒスタミン由来のアレルギー、
ヒスタミンを介さない非アレルギーで注意点が違う
蕁麻疹は、ヒスタミンが刺激されることによって
起こるアレルギー性のものとヒスタミンを介さない
非アレルギー性のものとに分けられます。
もともとアレルギー性疾患を持っている人は
蕁麻疹が出やすいとされており、
食物アレルギーなどがあげられます。
そば・エビ・カニ・果物類・青魚・豚肉・タケノコ・もちといった
アレルゲンとなる食べ物を口にしていないか、
また食品添加物によるアレルギー反応はないかなどを確認しましょう。
ペニシリンなどの抗生物質や解熱鎮痛剤、
降圧剤といった薬による刺激によっても蕁麻疹が起こることがあります。
草や虫に接触したことによっても起こる場合があるため、
かぶれやすい体質の子供は特に気をつけておきましょう。
対処として、抗ヒスタミン薬などの内服薬を一定期間飲む治療が行われます。
食べ物などの特定の原因が分かっている場合は、
それらを避け、注意して生活するようにしましょう。